誤嚥しやすい食べ物とは?

摂食嚥下
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誤嚥しやすい食べ物とは?

 

今回は誤嚥しやすい食べ物について紹介していきます。

 

嚥下障害は、歯科や耳鼻咽喉科に嚥下障害専門外来を設けている医療施設や、摂食・嚥下障害専門のリハビリテーション科などで受診しましょう。
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嚥下しやすい食べ物の条件

嚥下しにくい食べ物を知る前に嚥下しやすい食べ物はどのような条件なのかを知りましょう。

 

嚥下調整食」がどのように調理・工夫されているかを知ることがヒントになります。

 

嚥下調整食
摂食嚥下障害者が安全に楽しく食事を口から食べるために個人個人の嚥下機能を考慮して調理・工夫された食事のこと

 

嚥下調整食の条件としては以下が挙げられます。

 

1.食塊としてまとまっている
2.適度な粘性がある
3.凝集性がある
4.変形性がある
5.味覚・嗅覚が刺激される
6.均質性がある
7.体温に近い温度ではない

 

1.提供された時点で食塊としてまとまっている食べ物は咀嚼・食塊形成の機能が低下した方に適しています。

 

2.適度に粘性がある食べ物は食道入口部通過までの時間を調節することができます。嚥下反射が遷延している方に適しています。

 

3.「凝集性が高い」とは口腔や咽頭でバラバラになりにくいということです。食塊形成の機能が低下した方が凝集性が低い食べ物を食べると口腔で食塊がバラバラになりやすく残留や誤嚥を招きます。

 

4.咽頭は狭い通路になります。変形性があると残留なく咽頭を通過することができます。逆に、変形性が少ないと残留した食塊が喉頭に流れ込んでしまう可能性があります。

 

5.味覚や嗅覚が刺激されることで唾液分泌、食物認知の賦活、食思の向上を図ることができます。

 

6.均質性とは、材料の性質が位置によらず一定のものです。お味噌汁や煮物など液体と固体が混合しているものは嚥下するのが難しいとされています。

 

7.食事を美味しくいただくためのひとつの条件である他に、食事の温度と体温との差が大きいほうが、嚥下反射が誘発されやすくなると言われています。

嚥下しにくい食べ物の条件とは?

嚥下しやすい条件を前項で紹介しました。その逆を考えれば嚥下しにくい食べ物の条件が挙がってきます。

 

1.サラッとしたもの(粘性が低い)
2.パサパサしているもの(食塊がまとまっていない)
3.硬いもの(変形性が少ない)
4.パラパラしているもの(凝集性が低い)

 

これに加えて嚥下しにくい条件が幾つかあるので紹介します。

 

1.加熱をしても柔らかくなりにくいもの
2.酸っぱいもの
3.厚みのないもの
4.繊維が強いもの

 

加熱しても粘性や凝集性が変化しないものは口腔内でパラパラとまとまりにくくなります。

 

酸っぱいものはむせやすく、厚みのないものは口腔内で認知しにくく、嚥下反射が起こりにくいことや口腔内に張り付いてしまうことで誤嚥のリスクを高めてしまいます。

 

繊維が強いものは咀嚼機能が低下した方では噛みきれずに口腔内に残留してしまうリスクがあります。

具体的な食品例

以上のことを踏まえて具体的な食品の例を示します。

 

サラッとしたもの

水やお茶などの水分全般、味噌汁、すまし汁など

 

液体を嚥下しやすくする簡単な方法は増粘剤の使用です。また、味噌汁やすまし汁などは液体と固体の混合物なので注意が必要です。

 

 

実際にとろみ剤を使用する際には専門の医師、歯科医師、管理栄養士、言語聴覚士等にご相談の上、適切にご使用ください。

パサパサしているもの

パン、ゆで卵、焼き魚など

 

咀嚼や食塊形成には唾液の分泌が必要になりますが、この機能が落ちた方はパサパサした食べ物を食塊形成しにくくなります。

 

硬いもの

アーモンド・ピーナッツなどのナッツ類、ごま、生野菜など

 

咀嚼してもポロポロと崩れて凝集性が低下します。また、唾液とも混合しにくく食塊を形成しにくい食べ物です。

パラパラしているもの

小ネギ、ふりかけ、佃煮など

 

加齢により味覚が低下した方で白米にふりかけをかけて召し上がる方は多いと思いますが、そのふりかけも実は誤嚥を招く可能性が高い食べ物なのです。

 

食物自体が小さいと食塊形成し辛いので残留しやすくなります。

加熱をしても柔らかくなりにくいもの

かまぼこ、こんにゃく、貝類、イカ・タコ、きのこ類など

 

肉類とは違い、これらの食べ物は加熱をしても柔らかくなりません。

 

咀嚼することでバラバラ(凝集性が低下)になり食塊の形成が難しい食材です。

 

酸っぱいもの

酢の物、柑橘類

 

米酢、りんご酢、穀物酢などいろいろな種類があり、それぞれ酸っぱさが違うとか…。

 

薄めて使う、加熱し飛ばして使うと酸味が和らぐそうです。

厚みのないもの

のり、わかめ、きゅうりの輪切りなど

 

嚥下しにくい理由は上記を参照して下さい。

繊維が強いもの

ごぼうなどの根菜類、青菜類、パイナップルなど

 

しっかりと加熱する、繊維を断つなど調理の工夫次第では嚥下しやすくなります。

終わりに

身近な食べ物ばかりですが嚥下障害のある方にとっては危険な食べ物になる可能性があります。

 

食べ物の特徴をしっかりと理解して提供していきましょう。

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回復期勤務の理学療法士。
卒業研究で摂食嚥下分野に興味を持ち、いつまでも食べる楽しみを続ける支援ができるように日々研鑽を行う。
【所属学会】
日本摂食嚥下リハビリテーション学会、日本サルコペニア・フレイル学会

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