咀嚼筋の解剖

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咀嚼筋の解剖

 

咀嚼は歯で食べ物を噛み切ったりすり潰したりして食塊を形成することです。

摂食嚥下機能とは飲み込む機能のことだけでなく咀嚼も含めた機能です。

咀嚼は随意的に咀嚼筋と呼ばれる筋群によって行われます。

 

咀嚼筋は国試でも問われる内容なのでここでまとめて整理しておきましょう。

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咬筋

咬筋は浅部と深部に分けられます。

浅部は大きく、深部は小さいです。

起始

浅部:頬骨弓の前2/3

深部:頬骨弓の下縁の後方1/3

書籍によって書き方は様々ですが、頬骨弓のに起始を持つのが浅部に起始を持つのが深部と覚えておきましょう。

停止

浅部:下顎骨咬筋粗面下部

深部:下顎骨咬筋粗面上部

 

浅部と深部で分けるなんて細かいなぁ。と思いますがこの微妙な走行な違いで下顎の運動方向が変わってきます

自項で紹介します。

作用

下顎骨を挙上させます。

浅部は頬骨弓の前に起始しているので斜め前方向の挙上運動となります。

一方、深部は頬骨弓の後に起始しているので斜め後方向の挙上運動となります。

神経支配

三叉神経の第三枝(下顎神経)

側頭筋

名前の通り、側頭骨を大きく覆っている筋肉です。

こめかみの部分に触れて奥歯を噛み締めると容易に触診することができます。

起始

側頭窩および側頭筋膜

 

頭蓋骨の両外側、眼窩(がんか;眼球が入るくぼみ)の後方にある浅く広いくぼみのことで、そのくぼみの大部分に側頭筋が収まっています。

 

側頭筋膜は側頭筋を覆う筋膜です。

停止

1,Mandibula(下顎骨)Mandible

鉱状突起(下顎枝の前方部分の筋突起

作用

下顎を斜め後方向へ挙上させる運動となります。つまり、閉口と後退の作用となります。

 

咬筋の深部と似たような働きですね。

神経支配

三叉神経の第三枝(下顎神経)

 

また下顎神経かよ。

 

その通りです。咀嚼筋群は全て下顎神経の支配を受けます。これは覚えやすい。

ただ、三叉神経の分枝であることも覚えておきましょう。

 

国家試験では「咀嚼筋は三叉神経支配である」という問われ方をする場合もあります。

 

もちろんこの文章は正解になります。

内側翼突筋

 

咬筋、側頭筋とは違い、深層にある筋肉(インナーマッスル)で皮膚からの触診が難しい筋です。

大きく口を開けて奥歯のさらに奥の方に進むと触れることはできますが臨床ではあまり触れることはないです(私の経験則なので悪しからず…)。

起始

蝶形骨翼状突起の後面の翼状窩

停止

下顎骨内側面の翼突筋粗面

作用

片側が働いた場合と、両側が働いた場合で異なる動きをします。

両側が働くと下顎骨を挙上し、一側が働くと下顎を対側(反対側方)に引きます。

食塊形成で必要なすりつぶし運動ではこの筋が働きます。

神経支配

三叉神経の第三枝(下顎神経)

外側翼突筋

一般に上頭と下頭があるのですが、それぞれの停止部の筋線維は混じり合っていると言われています。

咀嚼筋の中では最も深部に位置しており機能・解剖ともに複雑なものとなっています。

起始

上頭:蝶形骨の側頭下稜

下頭:蝶形骨翼状突起外側板

停止

上頭:下顎骨の翼突筋窩と関節包

下頭:下顎骨の翼突筋窩

作用

内側翼突筋同様に、片側が働いた場合と、両側が働いた場合で異なる動きをします。

両側が働くと下顎骨を挙上し、一側が働くと下顎を対側(反対側方)に引きます。

 

と教科書に書かれていることが多いですが、実のところ外側翼突筋の上頭と下頭の機能に関して一定の見解は得られていません。

詳しく知りたい方はこちらの論文を読んでみて下さい。

神経支配

三叉神経の第三枝(下顎神経)

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