データからみる栄養の重要さ

2019/11/24
 
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hayato
長崎県生まれ福岡育ち 1994年8月生まれの獅子座 血液型はB型でマイペースな性格 趣味は料理と音楽鑑賞とゲーム 東京都の回復期病院勤務で理学療法士2年目の新米です。患者様のリハビリを日々お手伝いしています。 好きな分野は摂食嚥下・解剖学・生理学

データからみる栄養の重要さ

前回から引き続き、「リハビリと栄養の関係」について紹介させて頂きます。前回は評価に絞って話を進めましたが、今回から何回かに分けてその概要を説明していきます。まずは栄養の重要さからです!

 

栄養部門の役割って?

私は回復期病棟に勤めています。もちろん栄養部門もチームの一員として患者様にアプローチを行っています。

しかし、実はあまり栄養部門の方と積極的な情報交換を行えていないのが自分の現状です。

話し合う場は、月1回の定期カンファレンスぐらいですかね…。

そんなんじゃいけませんよね💦患者様は毎日ご飯を食べています。食べれない日もあると思います。その日その日で栄養状態は刻々と変化していきます。その変化を月1回、10分程度の話で済むわけないですよね。

今回の記事を書きながら反省しています。

では、改めて回復期リハビリ病棟での栄養部門の役割について紹介させて頂きます。

・患者の入院時の栄養状態は必ずしも良好ではない現状があり、全ての医療の基本である。

・ 栄養管理はリハビリ効率を考えるときにおいても不可欠。

・ 栄養部門の専門性は、栄養状態や嚥下状態の状況を適切に把握できるスキルを持って、疾患や障害・栄養状態に最適な経腸栄養剤や食事を提供し、患者の全身状態の改善に繋げること。また、それを退院後も継続できるよう情報提供することである。

引用:一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会 栄養管理マニュアル(2010)

栄養が無ければリハビリの効果もグッと下がります。栄養が空っぽのまま運動をすると、身体は自分の筋肉を栄養源にして運動してしまいます。

そうなれば、リハビリをすればするほど逆効果になることは目に見えています。

また、栄養状態の改善だけが目標ではないのです。退院してからもご飯は必ず食べます。ならば、退院後の栄養状態にも目を向けないといけませんね!

“栄養”は“栄養科”の専門分野?

はっきり言えます。

 

違います!!と。

 

多職種が複雑に関わり合う分野です。以下に具体例を示します。

栄養に対する多職種の関わり医師⇒栄養量がきちんと足りてるか観察。栄養量・基礎疾患を含めて判断。
薬剤師⇒電解質異常や下痢が続いている場合の内服コントロール
言語聴覚士⇒食事形態の評価、摂食の状況の確認、直接・間接訓練
作業療法士⇒嗜好品の聴取、調理訓練・指導、自助具の検討
理学療法士⇒運動の負荷量の検討、身体機能の評価、食事時の姿勢の評価
ソーシャルワーカー⇒退院後のサービス、施設だった場合の退院先の食事の情報
看護師⇒経管栄養の離脱・低栄養の改善

ざっと書いただけでもかなりの量ですね。ただ、「これはこの職種!」という住み分けが難しいのがこの分野です。以上の表は、あくまでも例であることをご理解ください。

 

チームアプローチの典型です。とにかく、色々な職種が絡み合って「栄養」へアプローチするということを覚えておいてください。

栄養状態の実情をデータから読み取る

栄養がなんで大切かを示すため、いくつかの論文からデータを引っ張ってきました。一緒に見ていきましょう。

リハビリ病院における低栄養有病割合

『患者の入院時の栄養状態は必ずしも良好ではない現状があり、全ての医療の基本である。』と先ほど記述しました。医療施設別に見た低栄養の有病率の割合です。

リハビリ病院における低栄養有病割合

画像引用:Kaiser MJ.,et al.Journal of the American Geriatrics Society.58(9):1734-8,2010

施設別の高齢者の中で低栄養を有病している割合です。何が言いたいかというと、病院や老人ホームよりリハビリ病院・病棟の方が低栄養を呈している割合が多いということです。

 

病院以上にリハ病棟、とくに回復期では適切な栄養管理、リハ栄養が求められることが分かりますね。

大腿骨近位部骨折における低栄養と死亡率

大腿骨近位骨折は高齢者の四大骨折の1つですね。リハビリを担当した方も少なくないのではないでしょうか。

そんな骨折と低栄養にも深ーい関係あるのです。

大腿骨近位部骨折における低栄養と死亡率

引用:Koren-Hakim T,etal. Clonical Nutrtion:31,917-21,2012

6か月の再入院は栄養リスクのある方、低栄養の有病者の2人に1人

低栄養リスクがある方では2人に1人、低栄養の有病者の5人に2人は36か月以内に死亡する

 

という凄まじい結果となっています。栄養を改善することでその割合がグッと減ることが示されていますね。栄養への関わりの大切さが分かってきましたか?

 

栄養状態による退院先の違い

また、栄養状態は退院先にも影響を及ぼします。

栄養状態による退院先の違い

引用:日本静脈経腸栄養学会雑誌 3(5 0 ):1145-1151:2015

栄養に障害のある方の半分は自宅以外の退院を余儀なくされます。

 

おわりに

栄養はその人の今後の人生を左右するといっても過言ではありません。大病を患い、それでも前を向いて、努力して生き抜いて、大変な思いをしてやっと回復期に移ってきた患者様たちです。「お家にに帰りたい!」「まだ家に帰ってやりたいことがある!」と意欲的な患者様の想いを反故にしないで下さい!「回復」期という言葉を再認識して下さい!!そしてその「回復」には「栄養」が必須であることも覚えておいてくださいね。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。お疲れ様でした。

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長崎県生まれ福岡育ち 1994年8月生まれの獅子座 血液型はB型でマイペースな性格 趣味は料理と音楽鑑賞とゲーム 東京都の回復期病院勤務で理学療法士2年目の新米です。患者様のリハビリを日々お手伝いしています。 好きな分野は摂食嚥下・解剖学・生理学

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