理学療法士が嚥下を学ぶためのオススメ参考書3選

嚥下?言語聴覚士の分野じゃないの?

そう思われがちですが、違うんです!食べ物を飲み込むことだけがアプローチ対象ではないからです!

というと?

座位バランスや上肢の使用性、食事の姿勢や全身の筋との関連性などによって嚥下能力に変化が出てきます。これらに関われるのは私たち理学療法士なのではないでしょうか?

確かに…。ただ学校で習ってないし何から学べば良いのか分からないよ…

そんな君に私が愛用している中でオススメの書籍を紹介します!
機能解剖からよくわかる!「誤嚥」に負けない体をつくる間接訓練ガイドブック
・基礎的な筋や骨の解剖が丁寧に解説されているので嚥下を学ぶときの導入にオススメ!
理学療法士が初めて嚥下を学ぶときにオススメする一冊です。
大きく基礎知識編とアプローチ編の2部構成となっています。
『嚥下を土台からアプローチする』をテーマに下肢・体幹・肩甲帯・頸部・顎関節・口腔内と幅広い部位からのアプローチ法が載っています。
機能解剖から攻めていく内容なので理学療法士にはとっつきやすく、言語聴覚士なら理学療法士との連携を取りやすくするための解剖学の基礎知識が詰まっています。
高齢者の摂食嚥下サポート
サルコペニアやフレイルと嚥下障害の関連性について学びたい方にオススメ
高齢者の摂食嚥下障害の前段階として老嚥やオーラルフレイルがあります。
この本では老嚥と摂食嚥下障害の原因や評価方法、地域・在宅でのリハビリテーションまで幅広く載っています。
臨床ではとりあえず禁食にしたり医者から安静指示がでたりする場面を見かけます。老嚥は私たち医療者が作り出す可能性もあるのです(医原性サルコペニア)。
これらを未然に防ぐため、治療するために必要なことが深く掘り下げられています。
予防と言っても生活期や維持期の方々だけでなく、急性期や回復期で働いている方にもぜひ一読して欲しい内容となっています。
姿勢から介入する摂食嚥下 脳卒中患者のリハビリテーション
摂食嚥下障害の原因の約50%が脳卒中です。
その50%を学ばずして嚥下に関わることなんて不可能です。
逆を言えば、この1冊で嚥下障害の大部分を学ぶことができます。
嚥下のバイブルと言っても過言ではないくらい、私も愛用させて頂いています。
理学療法士に馴染み深い内容として、体幹機能、基本動作練習、シーティング、呼吸リハビリテーションなどについて嚥下との関連性や実際のアプローチ法について詳しく書かれています。
一方、作業療法士に馴染み深い内容として、食事動作の改善ポイントや評価方法、上肢の巧緻性や食事環境の設定方法などについて書かれています。
このように嚥下に対して多角的な視点でのアプローチ法が載っています。
特に『姿勢』については細かく載っている印象でした。さあ理学療法士の出番ですよ!
この本を読んで、多職種でこれだけ嚥下に関われるということを知って欲しいです。嚥下障害に対するチームアプローチを実践するなら必須の教科書です。
おわりに
臨床では多職種のチームアプローチが必要になるのは当然です。
嚥下は言語聴覚士の分野ではないということをこれらの書籍を通じて学んでほしいと思います。
お金をかけるにはまだ早いかな…。と感じる方も多いと思います。現在、私はTwitterで理学療法士の視点で嚥下に関われるような知識を発信しています。
興味のある方は私のTwitterをフォローしてみてくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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