ロンベルグ試験とは?

2020/01/23
 
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kimamareha
長崎県生まれ福岡育ち 1994年8月生まれの獅子座 血液型はB型でマイペースな性格 趣味は料理と音楽鑑賞とゲーム 東京都の回復期病院勤務で理学療法士2年目の新米です。患者様のリハビリを日々お手伝いしています。 好きな分野は摂食嚥下・解剖学・生理学

ロンベルグ試験とは?

 

学校や臨床の場で一度は名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?簡単に言えば、ロンベルグ徴候とは立っている状態で目を開けていると倒れないのに、目を閉じるとグラグラして倒れてしまう現象のことです。この現象がなぜ起こるのかを調べるのがロンベルグ試験です。

 

ただ、『目を閉じると倒れる』ということだけを覚えていては意味がありません。なぜこの現象が起こるのか・原因は何かを知らないとアプローチに結びつきません

 

今回は「ロンベルグ試験」の実施方法や結果の解釈について紹介しようと思います。

ロンベルグ徴候とロンベルグ試験

ドイツの神経内科医であるMoritz Heinrich Romberg(1795-1873)によって名づけられました。

ロンベルグ徴候(Romberg’s sign)とは、閉足立位時に開眼から閉眼することによって、開眼時よりも身体の動揺が大きくなり最後には転倒に至る現象を指します。

 

結果から述べると、ロンベルグ徴候の原因は精密には固有感覚の障害にあります。

 

つまり、後述のロンベルグ試験陽性とは、固有感覚に問題があることを意味します。よく小脳機能の評価として使用されますが、勘違いしないようにしましょう

あくまでもロンベルグ試験の過程によって小脳機能に問題があるかどうか、また失調症の鑑別ができるだけです。

実施方法

ロンベルグ試験の実施方法について紹介します。

方法は簡単です。以下の図をご覧ください。

ロンベルグ試験の実施方法

ロンベルグ試験は2段階に分けて行います。ここでは第1試行・第2試行と呼ぶようにします。

まずは、第1試行です。開眼(目を開いた状態)で立位姿勢をとります。手は体の側面に添え、足を揃えて閉じましょう。この姿勢を閉脚立位姿勢と呼びます。この状態で1分キープです。

第2試行は、閉眼(目を閉じた状態)で閉脚立位姿勢をとります。再びこの状態で1分キープです。

 

これらのテストを行った結果は全部で4つあるのがお判りでしょうか?

 

  1. 第1試行では倒れない
  2. 第1試行で倒れる
  3. 第2試行でも倒れない
  4. 第2試行で倒れる

 

ロンベルグ試験陰性は「3」のことで、ロンベルグ試験陽性は「」のことなのですが、それぞれの結果にはきちんと解釈があります。事項では結果の解釈について紹介します。

 

結果の解釈

第1試行・第2試行とそれぞれの結果の解釈について説明します。

第1試行

ロンベルグ試験の結果

第1試行は開眼で立位姿勢をとります。その際に倒れるか倒れないかを観察しましょう。

試験を行う際は検者は必ず傍に立っておいて、倒れた際に被検者を支えられるように構えておきましょう

 

倒れた場合、小脳機能に問題があると解釈します。

小脳虫部・傍部の障害

小脳の部位で言えば『小脳虫部・傍部』ですが、小脳を機能で分類した場合『脊髄小脳』といいます。この部分には、視覚や前庭や固有感覚の情報が伝えられ、それらの情報を統合し、下肢筋の協調性の調節を行っています。

 

ちなみに、統合する部分が小脳虫部で、筋肉に協調性の調節の命令を行うのが小脳傍部です。

 

脊髄小脳系のふらつきのことを小脳性運動失調といいます。『脊髄小脳系』と書いてあるから脊髄性の運動失調!と勘違いしないようにしましょう。

片葉小節葉の障害

小脳の部位で言えば『片葉小節葉』ですが、小脳を機能で分類した場合『前庭小脳』といいます。

頭の動きや重力に対する頭の相対的な位置の情報が入ってきます。そして、体幹筋や四肢の抗重力筋(主に伸筋)に働きかけ、調節を行います。また、眼球運動と身体の平衡を調節します。

脊髄小脳性のふらつき?前庭小脳性のふらつき?

小脳機能に問題があった場合、先ほど述べたように、脊髄小脳性のふらつき(小脳性運動失調)と前庭小脳性のふらつき(前庭性運動失調)の2つに分けることができます。この2つの判別は簡単で、ふらつく方向を観察しましょう。

  • 多方向にふらつく場合⇒小脳性運動失調
  • 一方向にふらつく場合⇒前庭性運動失調

また、今回は開眼で判断しましたが、前庭性運動失調は閉眼すると次第に動揺が大きくなる特徴があります。

 

第1試行で倒れなかった場合、小脳機能に問題がないことが分かりました。しかし、固有感覚に問題があるかどうかはこの段階では分かりません

なぜかというと、第1試行では『視覚』という情報により姿勢が制御されている可能性があるからです。仮に、固有感覚に障害があったとしても、それを補うように視覚が働いている可能性がある(視覚代償している)ということです。

固有感覚に問題があるかどうかを確かめるため、第2試行に移りましょう。

第2試行

ロンベルグ試験の結果について

視覚情報を遮断するため、閉眼します。この状態で被検者が倒れるかどうかを確認しましょう。

ふらつくのは誰だってふらつきます。僕もふらつくことはあります。確認するべきは、介助が必要になるレベルでふらつくかどうかです。『介助が必要になる』ということは、介助しなければ被検者は転倒してしまうということです。

第2試行においても転倒しなければ、ロンベルグ試験陰性と判断します。小脳機能にも固有感覚にも問題はないと解釈しましょう。

一方、倒れてしまった場合、固有感覚に問題があると判断します(ロンベルグ試験陽性)。

固有感覚に問題がある場合

末梢神経性運動失調と前庭性運動失調

固有感覚に問題があった場合、脊髄性運動失調か、末梢性運動失調かを鑑別するために評価を進めましょう。

 

鑑別方法は簡単で、温痛覚試験を行うだけで分かります。

  • 温痛覚は正常(上図の青矢印)⇒脊髄(後索)性運動失調
  • 温痛覚に異常(上図の赤矢印)⇒末梢神経性失調

脊髄後索性運動失調

位置覚・関節覚・振動覚などの深部感覚や平衡感覚が失われます。立位姿勢をとるなかで下肢からこのような情報をうけとります。そのため、脊髄後索が障害されている場合、下肢に運動失調が現れやすいです。

末梢神経性運動失調

糖尿病性神経障害、アルコール性神経障害、血液循環障害により、表在感覚が障害されることで失調症状を呈することがあります。

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