大腿筋膜張筋

2019/10/24
 
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hayato
長崎県生まれ福岡育ち 1994年8月生まれの獅子座 血液型はB型でマイペースな性格 趣味は料理と音楽鑑賞とゲーム 東京都の回復期病院勤務で理学療法士2年目の新米です。患者様のリハビリを日々お手伝いしています。 好きな分野は摂食嚥下・解剖学・生理学

大腿筋膜張筋

大腿筋膜張筋

 

起始停止

起始:上前腸骨棘

停止:腸脛靭帯

※腸脛靭帯は大腿筋膜張筋の連続で、脛骨の外側顆(Gerdy結節)に付着しています。また、腸脛靭帯の一部は頭側方向にも伸び、股関節嚢の外側部と結合しています。

 

神経支配

上臀神経(L4~S1)

 

血液供給

外側大腿回旋動脈、上臀動脈

 

働き

股関節屈曲

 

股関節外転

 

股関節内旋

 

腸脛靭帯を介した膝関節の運動

大腿筋膜張筋の膝関節の作用膝関節屈曲角度<90° ⇒膝関節伸展運動に作用
膝関節屈曲角度>90° ⇒膝関節屈曲運動に作用
図ではこんな感じ。
大腿筋膜張筋の膝関節への作用

 

その他

・立位保持の左右動揺に対する補正機能(不安定な肢位によって働きます)。

・中殿筋・大殿筋とともに片脚立位時の骨盤の安定性に寄与しています。

・腸脛靭帯の緊張の調整を担っています。

触診

触診する肢位は股関節屈曲・外転・内旋の複合運動をとりましょう。(下図参照)

大腿筋膜張筋の触診

 

触診部位は上前腸骨棘の後方です。(下図参照)

大腿筋膜張筋の触診2

股関節の屈曲・外転・内旋を保持してもらうことで、大腿筋膜張筋・腸脛靭帯が強く収縮するのが触れるはずです。

関連疾患

・上前腸骨棘裂離骨折(大腿筋膜張筋の過剰な収縮により生じる可能性がある。)

・腸脛靭帯炎(腸脛靭帯と脛骨外側上顆との摩擦で生じることが多い。)

・Osgood-Schlatter病(大腿筋膜張筋の拘縮が認められる。)

・思春期脊椎分離症(腸腰筋(腸骨筋大腰筋)や大腿筋膜張筋などの股関節屈筋群の拘縮が認められる。)

 

整形学的テスト(Oberテスト)

 

このテスト知ってる!大腿筋膜張筋と腸脛靭帯の緊張の有無を評価するテストでしょ?

 

教科書ではそのように記載されているね!でも最近の研究でおもしろいことが明らかになったよ!論文はこちら

 

英語で分かんないよ~

 

じゃあ要約してみるね!

 

Oberテストの臨床意義

①腸脛靭帯を切断してもOberテストの結果(股関節の内転角度)は有意な変化を認めかった。

②中殿筋・小殿筋、股関節の関節包を切除することでOberテストの結果(股関節内転角度が3~4°以上の増加を認めた)に影響を及ぼした。

 Ober testは中殿筋・小殿筋、股関節の関節包のタイトネスの評価であることが示唆された。

いままでの常識を覆すような研究だね!「既成のモノはすべて正しい!」と思わない姿勢を見習わないといけないね!

筋力強化方法

大腿筋膜張筋作用は、股関節屈曲位からの外転だから、触診で行った肢位をとって自重トレーニングをすればいいんじゃない?

 

実はもっと効率のよい肢位があるんだよ!大腿筋膜張筋の最大の筋活動が得られる股関節の角度を調べた論文を紹介するね!

測定肢位

  • 仰臥位にて股関節屈曲0°における外転0°および15°の肢位

大腿筋膜張筋の効率の良い筋力強化の肢位

 

  • 側臥位にて股関節屈曲0°における外転0°および15°の肢位

大腿筋膜張筋の効率の良い筋力強化の肢位

 

  • 長座位にて股関節屈曲45°における外転0°および15°の肢位

大腿筋膜張筋の効率の良い筋力強化の肢位

 

  • 側臥位にて股関節屈曲45°における外転0°および15°の肢位

大腿筋膜張筋の効率の良い筋力強化の肢位

 

運動はいずれも外転方向に3秒間の最大努力で等尺性収縮を行わせるものとします。

結果

大腿筋膜張筋の最大等尺性収縮における%RFEMG

 

引用:大腿筋膜張筋の筋活動-股関節肢位および各種動作における検討-

なんと、股関節屈曲45°よりも股関節屈曲0°での外転のほうが強い筋活動を示しました。

大腿筋膜張筋の筋活動を考えるうえで、腸脛靭帯は切っても切り離せない関係にあります。股関節屈曲45°ではこれが短縮してしまい、至適緊張から逸脱してしまいます。

よって、腸脛靭帯を伸張させる肢位つまり、股関節屈曲0°では、大腿筋膜張筋の強い筋活動が得られたと考えます。

筋力強化に効果的な動作

大腿筋膜張筋の各種動作における%RFEMG

 

引用:大腿筋膜張筋の筋活動-股関節肢位および各種動作における検討-

先ほどの腸脛靭帯の『働き』の項目で示した通り、大腿筋膜張筋は立位保持の左右動揺に対する補正機能を有しています。

片足ブリッジで高い筋活動を示した理由として、論文では床を踏ん張る時に膝の伸展作用と、立てた膝が外側に倒れないように内旋方向の力が加わったことが挙げられています。

参考書籍

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長崎県生まれ福岡育ち 1994年8月生まれの獅子座 血液型はB型でマイペースな性格 趣味は料理と音楽鑑賞とゲーム 東京都の回復期病院勤務で理学療法士2年目の新米です。患者様のリハビリを日々お手伝いしています。 好きな分野は摂食嚥下・解剖学・生理学

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